2023/02/17

モリゲンのライナーノーツ
vol.4_ ORITO

連載 Soul Bar Morigen’s Liner Notes

TEXT / GEN
PHOTO / MADOKA

vol.3 アル・グリーンの続編。
これから紹介するORITOと共に僕は実はテネシー州メンフィスの名誉市民なんです。
ORITOという僕と同い年の無謀な日本人シンガーが紆余曲折しながら、前回紹介したウィリー・ミッチェルの元で3曲レコーディングし日本に持ち帰りました。

前回までの記事はこちら→ モリゲンのライナーノーツ

色々省略しますが、こんな今時流行らないのを誰もやらないだろな。
当時レコード会社でディレクターやってた洋楽部長に「森元どうする?」と聞かれ、「やります」と僕。ただしアルバムは全曲ウィリー・ミッチェル、メンフィスでレコーディング。そして彼の最大のヒット曲「Let’s Stay Together」をリカバーしてもらうことを条件に。
ソウル大好きな部長で良かった☆

メンフィスでは色々あったけど、大プロデューサー ウィリー・ミッチェルに「今日は留守にするから俺の部屋を自由に使いたまえ」なんて言われて…ゴールドディスクが何枚も飾られた社長室の椅子に腰掛け、ニヤけない奴いますか??
ここはメンフィステネシー、一人街を歩けば黒人にイエローモンキー殺すみたいな目で見られたが、そんなの関係ないんじゃ。広島○クザのフリして堂々とお買い物。こんな経験が出来たのも全てはORITOという類稀な奴のおかげm(_ _)m

結局僕は15日滞在。初日にホテルの部屋に入るとメンフィス市長からお花が届いててウルッときちゃったけど、帰りの飛行機で明細見たら、ちゃっかりお花代が計上されてるではないか~い。これがメンフィスのイエローに対する洗礼。スタジオの皆さんは国境、人種関係なく受け入れてくれただけに(ビクターから銭入るってのもあるが)残念。。。

そろそろORITOの15周忌。
毎年のようにORITOトリビュートライブを開催してくれている中心人物コーゾー兄やん、星川さん、ゴスペラーズ村上さん、シュガーピンプス、天国のペコちゃん。そしてORITOと同じく岐阜出身の盟友、FreeFunk桜谷艦長、その他大勢の方々に感謝申し上げます。

左がメンフィスレコーディング「Soul Joint」95年リリース。
真ん中がビクター追悼盤。僕がライナーノーツちょこっと書いてます。
右、彼の遺作となる「団子と珈琲」名曲揃いの傑作アルバムですが「リサ 横田基地物語」には度肝を抜かれました。僕らソウルファンの心情を見事に代弁してくれてる。
いずれも廃盤になり、それなりの高値ついてますが、興味のある方は是非!!

それでは皆さんハッピーデイズ☆

Funky Chicken Bar Morigen

  • 東京都渋谷区道玄坂2-18-11
  • 月曜〜木曜:17時〜0時 金曜・土曜:17時〜2時
  • 定休日:日曜・第一、第三月曜
ゲン
森元 誠司 / SEIJI MORIMOTO
「Funky Chicken Bar Morigen」店主
レコード会社 ビクターエンタテイメント洋楽部でディレクターとして活躍後、2000年、渋谷道玄坂にソウルミュージックと料理が楽しめる「Funky Chicken Bar Morigen」をOpen。
ディレクター時代は伝説の日本人ソウルシンガー「ORITO」を担当するなど、ソウルミュージックへの造詣が深く所蔵するCD、レコードは 3,000枚を下らない。
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