2023/05/24

「やかん」らしい「やかん」
『柳宗理』ステンレス ケトル

TEXT & PHOTO / MADOKA

「柳宗理デザインシリーズ」のステンレス ケトルを使って、もうすぐ2年になります。
※柳宗理は、日本のプロダクトデザインの第一人者であり、日本を代表する工業デザイナーです。

以前使っていた琺瑯のケトルは容量が小さく、琺瑯もハゲてきたので買い替えることに。
鉄瓶にずっと憧れがあったのですが … ブツブツが苦手なのと、ネックなのは重さ。少量なら良いけれど、鉄瓶でたっぷり水を入れたら重いよな…。というのも、けっこうな重さのフライパンを持っているのですが、今はギリギリ使っていても歳を重ねたら使わなくなるように感じています。重さは大事だなと。

その点このステンレスケトルは軽いし、取扱いも適当で良い。
しかもさすがの柳宗理、キッチンでも邪魔をしないデザイン。「THE・やかん」な風貌が愛らしくもある。そして個人的に艶消しステンレスが大好き(ミラータイプもあります)。
お値段も毎お手頃。新潟出身の夫も喜ぶ、ステンレスと言えばの新潟産。あまり悩まず購入に至りました。

艶消しタイプ ¥11,000(税込・2023年5月現在)
新潟製の紹介は増やしていく予定 → MADE IN NIIGATA

『柳宗理』ステンレスケトル
2年使った感想

そして2年近く使った感想は、なんというか「不満らしい不満が無い」こと。
鉄瓶のようにお湯がまろやかに感じるとか、そういったオプションは無いんですけど … 使う上で不便に感じることがほとんど無いんです。それって、それほどに考え抜かれた設計ということですよね、きっと。さすが柳宗理です。

広い底面に満遍なく火が当たり、お湯が沸きやすいフォルム。持ち手に蒸気が当たって熱くならないよう、蓋の側面には蒸気穴がついている。人間工学に基づいてデザインされたというハンドル。液垂れもなく、スムーズに注ぐことができる。水を入れる口は広く、お手入れもしやすい。

我が家では、コンロでお湯を沸かしてから保温ポットに入れておいて、お茶を飲みたい時に使うという流れ。(コーヒーは別)
夫は感じたことがないというので私だけなのですが、唯一ひっかかるのが、取手が片方にしか倒れないこと。コンロに置いて取っ手を倒し水を入れようとする際に、たまに反対側に倒したくなる。それだけです。

サーモスのポットとも相性バッチリ。

「ケトル」というより「やかん」がしっくりするような、この「やかん」。
次の買い替えはいつになるのか、いつまで使うことになるのか、楽しみです。

ちなみに … やかんは薬を煮出すのに用いられたもので、「薬鑵(やくくわん)」から「やかん」に変化したとか。なるほど。

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MADOKA(Bugs Design)
Designer
このサイトの運営担当。普段はグラフィックデザインやイラストのお仕事、アパレル企画のお手伝いをしています。
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